歩く旅に持参すべきでない物

EQUIPMENT: What not to take

2017年4月13日

巡礼やトレッキング用のガイドブックとして、次のようなものがあります。

・Cicerona社、Alison Raju 著の"The Way of St James" や "Via Francigena, Pilgrim trail Canterbury to Rome"。 
この著者の本は、地図がわかりずらく、記号で表記すればよいところを、言葉の説明が多かったり、宿泊施設の紹介など、箇条書になっていないので、ガイドブックとしては、次のようなものに比較して、使いづらいという難点があります。

・John Brierley のサンティアゴ巡礼シリーズ(英語)
・Rother Wanderfuehrer社のガイドブック(ドイツ語)
・TopoGuidesのGrande Randonneeシリーズ(フランス語)
・Miam Miam Dodo のサンティアゴ巡礼シリーズ(フランス語)

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左から:
・A Cicerone Guide by Alison Raju: "Via Francigena, Pilgrim trail Canterbury to Rome, 2: The Great St Bernard to Rome"(英語)
・John Brierley's "Camino Portugues"(英語)
・Rother Wanderfuehrer: "Cote d'Azur"(ドイツ語)
・TopoGuides: "Chemin vers Le Mont-Saint-Michel"(フランス語)
・Miam Miam Dodo: "Saint Jacques de Compostelle, La Voie d'Arles/Camino Aragones"(フランス語)

しかし、Alison Rajuのものは、英語でもあり、文章が多い分、読み物として読んでいるには、面白い本です。その"Via Francigena"を読んでいたら、所持品の項目の中に、旅に持ってゆくべきでないものという記述がありました。
次の四つです。

1.役に立つかもしれないと思われるもの。
2.たくさんの洋服の着替え。
3.巡礼と関係のない読み物。
4.ガラス容器入りのシャンプーや化粧品。

私は今までの巡礼に、読み物として、一冊か二冊の文庫本を持っていっていました。今年は、モン・サン・ミシェルの道を歩きます。主に、フランスのノルマンディー地方を歩くことになります。ノルマンディーと言えば、「女の一生」のモーパッサン(1850-1893)や、怪盗アルセーヌ・ルパンのモーリス・ルブラン(1864-1941)の生まれたところとして思い浮かびます。そこで、ノルマンディーを舞台とした、文庫本のモーパッサンの短編集かルパンの「奇岩城」か「八点鐘」を持ってゆこうと思っていました。

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モーパッサンの「脂肪の塊」の表紙。ノルマンディーのルーアンが舞台です。

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クロード・モネの描いた、「奇岩城」のモデルになった奇岩。ノルマンディーのエトルタにあります。

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2004年、最初の「ヨーロッパのんびり自転車旅」で訪れたエトルタの奇岩城のある海岸。モネの絵と反対側から見たもの。

一方、モン・サン・ミシェルの道は、サンティアゴの道に比べると、宿泊施設の状況が悪いようです。数が少なかったり、値段が高かったり、ということです。そこで、テントを持参することにしました。この分、2.2キロの重量アップになります。それをを気にしているところでした。上述のAlison Raju のガイドブックを読んで、成程・・・と考えました。本なしに旅するのはちょっと寂しいですが、思い切って、持参するのを諦めました。200グラムの減量どれほどが効果があるか分かりませんが、とにかくそれだけの減量になります。

本を持ってゆかないので、出発の前に、モーパッサンを読み始めました。「ピエールとジャン」、「女の一生」、そして、「短編集」。すると、短編集に「オルラ」というのがあって、そこには、モン・サン・ミシェルが登場します。主人公がモン・サン・ミシェルへ出かけて、アヴランシュという20キロ先の町からモン・サン・ミシェルを眺める場面、モン・サン・ミシェルの島の門前町の通りを歩く場面、そして、僧院の僧侶と話をして、土地に伝わる不思議な話を聞く場面がありました。(新潮文庫「モーパッサン短編集III」青柳瑞穂訳、初版発行1971年)

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アヴランシュから見たモン・サン・ミシェル。

面白いのは、モン・サン・ミシェルが、「サン・ミシェル山」と訳されています。モンはフランス語の「山」ですし、成田山という例もありますから、翻訳としては、こちらのほうが、イメージが湧いていいと思います。しかし、観光化の波により、モン・サン・ミシェルという名前が、日本でもポピュラーになった現在、なにか時代(その短編集は、46年前の翻訳です。)を感じさせられました。
また、モーリス・ルブランの怪盗ルパン「八点鐘」(新潮文庫、1961年初版)は、初版から18年後に改訳されています。改訳版で、訳者堀口大學は、「自動車」を「車」と訳し変えています。そして、その「あとがき」で、たった18年の言葉の変りように驚いています。

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新潮文庫、堀口大學訳「八点鐘」。
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コメント

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ガイドブック

ぷー子さん、
コメント、ありがとうございます。
私のブログのリンク欄に載せてあるイタリア観光局(?)の「フランチジェーナ街道」はかなりの情報量が入っています。まだでしたら、覗いてみてください。これなら重くもならないし・・・私は、via francigena には、Rother Wanderfuehrer のものを持ってゆくつもりです。
日本もそろそろあったかくなって、外にいるのが楽しくなってきました。あとひと月!

自然の本

小紋さん、
懐かしい名前が出てきました!最近、インターネットで、往年の男優女優の存命を調べるのが趣味(?)になっています。まだまだ健在のようですね。私はおそらく「サムライ」しか見ていません。
自然の本。素敵なアドバイスをありがとうございます。十分味わってきます。

ガイドブック

via francigenaのガイドブック(Light FootのPDF版)気になって仕方ないのですが、ホテルのリストとGPSのルートだけはしっかりと手に入れたのでなんとかなるかもと未だにうだうだしてます。
でも「役に立つかもしれない」ものを省いていいなら、やっぱいらないのかもしれませんねw
出発もだんだん迫ってきて楽しみですね♪

八点鐘

ナタリー・ドロンの出る映画に
この字が入っていた覚えがあったので 引いたらありました。
見てはないのですが 彼女のファンだったので。
旅行に行くとき 本を持つか持たぬか なやみます。
持って行かない時は 行った先で買います。
極力荷物を減らさないといけない今度の旅は 本無しですね。
自然の本を 読みましょう。 

モーパッサン

ちしゃねこさん、こんにちは。
そうですね。内容が豊かになって、興味も深まってゆくと思います。
永井荷風は、「ふらんす物語」だったと思いますが、モーパッサンをはじめ、フランスの本をたくさん読んでいるものだから、
初めて経験するフランスを、身近なものに感じたというようなことを書いています。それでも、イギリスからルアーブルに船が近づいたとき、これが、モーパッサンの「ジュール伯父さん」のルアーブルかと、夜明け前の町を、目を凝らして眺めています。

No title

こんにちは。

モーパッサンの小説の中に、モンサンミッシェルが出てくるものがあったなんて、知りませんでした。
出掛ける前に、そういったものを読むと
また違った見方ができて、旅が楽しくなりますよね^^