スイス出発 チューリッヒ空港のメリット と チューリッヒの空港ホテル比較

(1) フランス横断の旅  

2011年5月20日。今年も、「ヨーロッパ自転車のんびり旅」に、成田を飛び立ちました。最初の目的地は、スイスのチューリッヒです。航空会社はスイス航空です。今年で、私の、のんびり旅は6度目です。2004年第1回目と2005年第2回目は、ドイツのフランクフルトからスタートしました。2008年第3回目は、オランダのアムステルダムからスタートしました。2009年の第4回目、2010年の第5回目は、スイスのチューリッヒ空港からのスタートでした。今年も、同じように、チューリッヒ空港からです。

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成田空港で待機するスイス航空の飛行機。

チューリッヒ空港のよいのは、その近くをグラットという川が流れていて、その川に沿って、グラッテン・サイクリング・ロードがあります。このコースが、ライン河サイクリング・ロードにつながっています。
ライン河サイクリング・ロードに出て、東へ向かえば、ドナウ河サイクリング・ロード。ウイーンやブダペストへ行くことができます。
ライン河をそのまま、下って行けば、オランダのロッテルダムまで行くことができます。また、ライン河を、途中、ミュールーズ方面へ出れば、フランスに入って、ユーロヴェロ6で、大西洋に出られるはずです。更に、ライン河源流方面へ向かい、アルプスを越えれば、イタリアやフランス地中海に行くことができます。

チューリッヒ
ユーロヴェロ6。大西洋から黒海までの、サイクリング・ルート。赤い▲が、チューリッヒ。

今年は、チューリッヒからライン河に出て、スイスのバーゼル経由ミュールーズまで、ライン河サイクリング・ロードを走り、ミュールーズから、ユーロヴェロ6(ロワール川サイクリング・ロード)を辿って、フランスの大西洋岸まで行く予定です。

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チューリッヒ空港の、ホテル・イビス。

こういう事情があって、最近、スイスのチューリッヒ空港を出発地とすることが、多くなりました。日本から、スイス航空で、チューリッヒに到着するのは、16:00頃です。疲れていますし、空港で自転車を組み立てて走るというのは、できないこともありませんが、する必要もありません。私は、まず、チューリッヒの空港ホテルに1泊ないし2泊することにしています。
チューリッヒ空港ホテルの良いのは、空港・ホテル間をシャトル・バスの送迎があることです。そのシャトル・バスがトレーラーを引っ張っていて、自転車を簡単に積むことができます。そこで、毎回異なった、12,000円程度(朝食込)のチューリッヒ空港ホテルに、実際に泊まって比較してみました。
パーク・イン・ホテル Park Inn Hotel
ホリデイ・イン Holiday Inn
ホテル・イビス Hotel Ibis
のみっつです。

ホテル・イビスは、ホリデイ・インと値段が同じくらいですが、部屋・レストラン・朝食・飛行場との距離の点で、ホリデイ・インに劣ります。しかし、致命傷は、グラッテン・サイクリング・ロードから遠く、残念ながら、問題外としました。

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ホテル・イビスのシャトル・バス。トレーラー後部のホテルの広告。

パーク・イン・ホテル と、ホリデイ・インは、グラッテン・サイクリング・ロードのすぐ側(そば)にあります。

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パーク・イン・ホテルの建物。

ところが、パーク・イン・ホテルは、朝食のレストランが狭く、朝食内容の質量ともに劣悪で、かつ、レストランの従業員の態度が最悪です。普通でもそうなのに、3回泊まったうち、2回団体が入っていて、団体が去ったレストランには、イナゴの大群が去った後のように、食べるものがなにも残っていません。従業員も忙しくて機嫌を悪くしています。食べるものがないので、催促をすると、なにをしに来たんだ、という態度であしらわれます。
また、料金も、このみっつのホテルの中で、一番高い設定です。知らないうちは、ここを利用していましたが、ホリデイ・インの存在を知ってからは、こちらに変更しました。
こういうことで、ここから出発するサイクリングの場合で、このクラスの価格のホテルを選ぶ場合は、ホリデイ・インをお勧めします。部屋の広さで、パーク・イン・ホテルが一番広いという店以外、すべての点で、ホリデイ・インが、優れています。

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ホリデイ・インのシャトル・バスとトレーラー (ホテルの入り口前で)

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チューリッヒ空港到着の翌朝。
ホリデイ・インの玄関前のスペース(写真右側)を借りて(念のために、そこを使わせて貰いますと、レセプションに伝えておきます)自転車を組み立て、いよいよ出発です。
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ドイツ ヴァルツフートの夕陽 The evening sun at the camping of Waldshut, Germany

(2)フランス横断の旅 Pottering across France 2011

チューリッヒ空港ホテル、ホリデイ・インの前は、フルークホーフ通りです。ホテルから出て、その通りを左へ00mほど行くと横断歩道橋があります。自転車に乗ったまま渡ることができるようになっています。その橋を降りると、グラッテン・サイクリング・ロードがあります。グラット川の脇につくられたサイクリング・ロードです。これを、川下に向かって走ります。

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ホテルから出て、グラッテン・サイクリング・ロードに初めて出会う地点。標識の「29」は、グラッテン・サイクリング・ロードのコースNo.です。

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少し走っていると出てくる風景です。2010年は、長雨のため、川が増水して、橋の下を通ることができませんでした。

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2010年の写真。
同じサイクリング・ロードを、橋の上から見たところ。サイクリング・ロードは、完全に水没しています。

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写真の男性が戻ってきて、私の写真を写してくれました。

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写して貰った写真。

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グラッテン・サイクリング・ロードを30キロ程走ると、ライン河サイクリング・ロードに出会います。後ろの建物は発電所。

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ライン河の発電所。
これから、ライン河を下って、西に進みます。この発電所を通り、対岸へ渡って、右岸(ドイツ)のライン河サイクリング・ロードに出ることもできます。今回は、渡らずに、こちら側、左岸(スイス)のサイクリング・ロードを行きます。

きょうの宿泊先は、ドイツ・ヴァルツフートのキャンプ場です。スイス側のライン左岸を走って、スイスのコブレンツの町から、対岸のドイツ・ヴァルツフートへと橋を渡ります。橋を渡って、ドイツに入るとすぐに、ヴァルツフートのキャンプ場の標識が左側に出てきます。

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このキャンプ場を利用するのは、2005年、2008年、2009年に続いて、4度目です。すぐ前をライン河が流れています。テントはアメリカのMSR社の二人用ハバ・ハバ(商品名)です。この日が、このテントの使い初めです。
重量も気にならず、取扱いやすく、テントの室内も広く、よいテントです。

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2011年5月22日午後5時の太陽です。夕陽というには、まだまだ、相当高いところにあります。

つづく

分断された町 美しいラウフェンブルク

(3)フランス横断の旅 Pottering across France 2011

翌朝、ヴァルツフートのキャンプ場を出発。そのまま、ライン河右岸のドイツ側サイクリング・ロードを走ります。ここを走るのは四度目です。サイクリング・ロードは河の両側にあるので、全く同じ道を、4回走っているわけではありませんが、それでも、この曲がり角は、道を間違えやすいから気を付けなければ、などと、かなり勝手が分かってきます。

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途中、ラウフェンブルクという、美しい小さな町を通ります。ライン河にかかる橋を隔てて、左岸がスイスのラウフェンブルク、右岸がドイツのラウフェンブルクです。もともとは、ひとつの同じ町でした。1800年頃、ライン河が国境であるべきだとして、ナポレオンによって分断されてしまいました。
写真は、橋の上からドイツ側を見たところ。

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これもドイツ側を撮影したもの。

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ドイツのラウフェンブルク駅から、スイス側を撮影したもの。

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これも、ドイツのラウフェンブルク駅から橋を撮影したもの。
橋の左側がドイツ、右側がスイスです。ライン河は、向こうから、手前に流れてきます。この駅から、下流方面へ行くには、きつい坂を自転車を押して登らなければなりません。

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更に行くと、バート・ザッキンゲン(ドイツ)の木造の屋根付きの橋が見えてきます。「ライン橋」です。16世紀末にかけられた橋で、現在使われているものとしては、世界最古だそうです。

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「ライン橋」の上にて。

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この日の目的地はスイスのメーリンです。左へ行けば、スイスの標識です。これを見落として、真っ直ぐ行ってしまいました。慣れている道の筈なのに、しばらく走って、様子がおかしいので、また引き返してきました。

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この日のキャンプ場、スイス、メーリン・キャンプ場の案内板。このキャンプ場を利用するのも、今回で4度目です。

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その日のサイクリングを終えて飲むビールは格別です。細い小川を挟んで、キャンプ場の隣に、町民プールがあります。キャンプ場とプールの間に、スナックがあります。一般にビールは安く、スーパーで買えば、500ml約120円(1ユーロ=120円)、こういう場所で、大体、240~360円(2~3ユーロ)です。

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管理人が私のことを覚えていてくれて、この場所がいいだろうと、使われていない定住者用の場所に案内してくれました。

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専用のテーブルとベンチもついています。

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2009年にも、ここに泊まりました。その際、到着したときに雨が降ってきて、キャンプ場の管理人が、このテントの中を使っていいよ、と言ってくれました。テーブルとイスを片づけて、この中に、自分のテントを張りました。

つづく

三カ国の交わる町、バーゼル Three state borders in Basel

(4)フランス横断の旅 Pottering across France 2011

スイスのメーリンから、再びライン右岸のドイツ側へ渡って走り続けます。対岸にラインフェルデンの町が見えてきます。バーゼルからここまでは、観光船が運航しています。
注:バーゼル~ラインフェルデン間は、この船で、自転車をそのままの姿で、簡単に輪行できます。

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ラインフェルデンの町。

ここらあたりから、バーゼルが近くなるせいか、風景が牧歌的というよりも、都会の郊外という感じがしてきます。サイクリング・ロードの標識を見落とさないように、バーゼルに入ります。

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ラインの岸辺から見たバーゼルの町。

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岸辺のサイクリング・ロードに「ユーロヴェロ6」の標識も出て来ました。

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岸辺にあった、「バーゼル釣り人クラブ」。このおじさんに断って、写真を撮らせてもらいました。
標識に従って、右岸を進んでゆくと、大きな税関があります。ここで、スイスからドイツに入ります。更に1キロ程行くと左折して、フランスへ行かれるようになっています。そのとおりに左折すると、ライン河を跨ぐ歩道橋があります。
このように、バーゼルは三カ国が国境を接しています。

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ライン河を跨ぐ歩道橋。写真右側が歩道、左側が自転車道。自転車は乗ったまま渡れるようになっています。
向こう側がドイツ、こちら側がフランスです。フランス側に渡ってすぐに、右側(上流の方)へ行くと、キャンプ場があります。フランスのユナングというところの、プチ・ポール(小さな港)キャンプ場です。バーゼルはスイスの町ですが、スイスとドイツとフランスが入り込んでいるといった感じの町なので、フランスのキャンプ場といっても、バーゼル(スイス)のキャンプ場という感じです。
橋の向こう、ドイツ側に見える大きな建物の中に、巨大なスーパーがあります。中に、レストランも何軒か入っています。キャンプ場から、歩いて行けるので、買い物や食事するのに便利です。

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プチ・ポール・キャンプ場。黄色いのが私のテントです。
写真手前に、ナントから来た、フランス人サイクリストが、テントを張りました。ナントは、これから私が向かう大西洋に近い町です。このフランス人はボーデン湖方面へ行くそうです。これは、私が3回も走ったコースです。お互いに情報交換をしました。これによって、私は、非常に有益な情報をえることができました。

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ナントから来たフランス人サイクリスト、I さん。65歳。

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キャンプ場から見た、ドイツ・フランス間にかかる歩道橋。橋の上を、自転車がたくさん走っています。ラフに言って、正面がスイス、橋の左側がドイツ、橋の右側がフランスです。
写真では、小さくて、よく見えませんが、スイスの土地の先端に、三カ国国境の記念塔が建っています。

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ドイツ側の橋のたもとにある、スーパーの中のレストラン。

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本日の夕食の献立:タラのフライに、茹でたジャガイモのつけあわせ。それに、ビールです。

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翌朝、キャンプ場で、朝食を食べていたら、フランス人のIさんから、
「ここへ来る途中に、摘んできたものです」
と言って、サクランボ(写真)を貰いました。

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また、
「もう使わないから」
と、私がこれから行く、モンベリアールからドールまでの「ユーロヴェロ6」のサイクリング・ロード・マップ(上掲写真)を貰いました。「ユーロ・ヴェロ6」の地図を見たのは、これが初めてです。観光案内書でくれるものですが、この時には、大変貴重なものでした。かつ、ユーロヴェロ6がかなり出来上がっているなということが分かって、非常に心強く思いました。
きょうは、ミュールーズまで行く予定です。モンベリアールは、ミュールーズの先にあります。ミュールーズ近辺は、この地図に含まれていません。ライン河を離れてから、ミュールーズに向かう道がわかりませんが、この貰った地図を見る限り、「ユーロヴェロ6」の道はよく出来ているようなので、標識だけでなんとかなるだろうと思いました。
代わりに、私のほうから、今まで使ってきた、bikeline社の地図、「ライン河サイクリング・ロード1 源流からバーゼルまで」を、Iさんに差し上げました。

ユナング運河からローヌ・ライン運河へ。船曳道とは?

(5)フランス横断の旅 Pottering across France 2011

チューリッヒ
ユーロヴェロ6 全行程。(ユーロヴェロ6公式サイトより)
スイスのバーゼルから、大西洋岸のサン・ブレヴァンまで、サイクリング・ロ―ドの距離は、約1,400kmあります。

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バーゼルからドールまでの詳細図。(ユーロヴェロ公式サイトより)

バーゼルのキャンプ場から、ライン河にかかる歩道橋のたもとまで戻ります。それから、フランス側を走る、ライン河サイクリング・ロードに入ります。(ライン右岸のドイツ側にもサイクリング・ロードがあります。)
サイクリング・ロードはユナング運河の岸を走っています。ユナング運河は、ライン河と並行してつくられています。まだ、船が動力で自走できなかった時代、運河を行く船を、人間や馬が引いていました。そのために、運河と並行して、船曳(ふなひき)道(フランス語で、chemin de halage)というのがありました。現在は、大体、この道が、サイクリング・ロードに利用されています。

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フランスの船曳。人間が船を曳いています。夫婦でしょうか?(フランス・オルレアン運河にあった説明版より)

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ドイツの船曳。馬が船を曳いています。(Wikipediaより)

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ヴォルガの舟歌で有名な、ヴォルガの船曳。(Wikipediaより)

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フランス・ユナング運河。

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もともとは、船曳道だった、サイクリング・ロード。川は、ユナング運河。これは、自転車専用道路で、車は通ることができません。歩行者は、勿論OKです。

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サイクリング・ロードの標識。
このサイクリング・ロードは、ライン河サイクリング・ロードだったものが(一番上の標識の真ん中)、ユーロヴェロ6としても(一番上の標識の右)、利用されるようになったものです。本日の目的地、ミュールーズまで、33kmとあります。オンブールHombourgというところで、ライン河サイクリング・ロードとユーロヴェロ6は、分かれます。
ライン河サイクリング・ロードは北へ向かい、それから、フランス・ドイツ国境、そしてドイツを走り、オランダのロッテルダムへと向かいます。ユーロ・ヴェロ6は西へと向かい、大西洋まで行きます。これまでは、まず、スイス・ドイツ国境を走り、その次に、ドイツ・フランス国境を走ってきました。今度は、サイクリング・ロードは、ローヌ・ライン運河の横を走り、ミュールーズを目指して、フランスの中へと入って行きます。

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バーゼルからミュールーズまでの地図を持っていませんでした。なんとかなるだろうと、思ってきましたが、ミュールーズに入る手前で、標識を見失い、少し迷ってしまいました。しかし、なんとか、ミュールーズのキャンプ場まで、たどり着きました。写真は、ミュールーズ・キャンプ場の入り口。

フランス横断の旅 つづく