(1)リンツ・キャンプ場での出会い

From the North Sea to the Black Sea
Part Four: Danube cycling road
(1)Encounter at the camping in Linz

昨夕、リンツ駅から、リンツのキャンプ場まできました。
キャンプ場名は、Pleschingersee, Linz。
イギリス人男性サイクリスト二人組のテントと、フランス人夫婦サイクリストのテントの間に、私のテントを張らさせて貰いました。
私が、このキャンプ場を利用するのは、これで4度目です。

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左から、イギリス人のテント、私のテント、フランス人夫婦のテント。
イギリス人男性二人は、この小さなテントに二人納まっています。

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キャンプ場は、プレッシンガーという湖の側にあります。この湖の名前が、キャンプ場の名前にもなっています。

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イギリス人男性二人組。左、ナイジェルさん73歳、右、ハンフリーさん64歳。子供の学校が同じで、知り合ったということです。
このふたりとは、走行するときは別々でしたが、ウイーンまでのキャンプ場を、示し合せたり、偶然だったり、5泊一緒に過ごしました。

フランス人夫婦とは、途中何度か会い、ウイーンで最終的に出会いました。

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あと、もう一人キャンプ場にいました。ドイツ人サイクリストで、ドイツのコンスタンツから来て、黒海まで行くそうです。一日100km走って、30日かけてゆくと言っていました。私は、あと60日かけて行くわけですから、彼の半分のペースになりますね、と説明しました。

つづく
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(2)黒海を目指す三つの夢、大西洋から黒海までのサイクリング・ロード

今回、私のテーマは、「北海から黒海まで」です。しかし、正確に言えば、最終目標は黒海ではありません。ドナウ川が黒海に注ぐ、ドナウ・デルタの先にある、スリナ Sulina という小さな町です。
通常、川の長さは、源流から数えて何キロと測ります。ところが、世界中の川の中で、ドナウ川だけが、河口から数えて、何キロと測ります。その起点、ゼロメートル地点がどこにあるかというと、ドナウ・デルタの先端、スリナという町にあるのです。もっと具体的には、そのスリナの町の中にある旧灯台が、そのゼロメートル地点です。

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スリナの旧灯台。Wikipediaより。

私は、この灯台になんとしても辿り着きたいという夢を持っています。まあ、言ってみれば、登山家が、山の頂上を目指すようなものでしょうか。

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今回の私のルート。
A: アムステルダム(オランダ)
H: ハンブルク(ドイツ)
D: ドレスデン(ドイツ)
P: プラハ(チェコ)
L: リンツ(オーストリア)
W: ウイーン(オーストリ)
B: ブダペスト(ハンガリー)
BE: ベオグラード(セルビヤ)
BU: ブカレスト(ルーマニア)
T: トゥルチャ(ルーマニア)
S: スリナ(ルーマニア)
K: コンスタンツァ
I: イスタンブール

そして、その背景として、三つの夢があります。

つづく

(3)ドナウ川完全走破の夢、ドナウエッシンゲンからトゥルチェアまで

今回、ルーマニアのドナウ・デルタの先、スリナに到達したいという、ひとつ目の夢:

ドナウ川はドイツのドナウエッシンゲンを源流として、ドナウ・デルタで、黒海に注いでいます。全長2,860km、ヴォルガ川に次いで、ヨーロッパで二番目に長い川です。

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ヨーロッパを横断するドナウ川。EuroVelo6のホームページより。

私は、バーゼルから、ドイツのドナウエッシンゲン経由、オーストリアのウイーンまで、2005年、2008年、2010年の三回走っています。

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ドナウエッシンゲンのドナウ源泉。

また、ウイーンから、ハンガリーのブダペストまでは、2005年、2008年の二回走っています。

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ブダペストのドナウ川と国会議事堂。

今年、ブダペストから、ドナウが黒海に注ぐスリナまで走れば、ドナウ川の全行程を完走することになります。これを、是非、実現したいというのが、ひとつ目の夢です。

つづく

(4)ユーロヴェロ6完全走破の夢、大西洋から黒海までのサイクリング・ロード

最近、ヨーロッパに、ユーロヴェロと言う長距離サイクリング・ロードをつくる計画があります。合計14ルートがあって、2020年完成を目標に推進されています。

eurovelo logo
ユーロヴェロのロゴマーク。

そのうち、ユーロヴェロ6は、フランスの大西洋岸サン・ナゼール(実際には、サン・ブルヴァン・レ・パンという町に起点の標識が建っています。)から、ルーマニアの、黒海に注ぐドナウ・デルタの拠点、トゥルチャという町まで、約4,000kmのルートです。

ふたつ目の夢は、このユーロヴェロ6全行程を、分割しながらでも、走りたいというものです。

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ユーロヴェロ6全行程。「大西洋から黒海まで」というのが、このルートの標語です。約4,000kmあります。(地図は、ユーロヴェロ6のホームページより)

私は、昨年、2011年にフランスの大西洋岸、サン・ブルヴァン・レ・パンと、スイスのバーゼルの間を走りました。
また、前回述べた通り、バーゼルとウイーン間は、2005年、2008年、2010年の三回、走りました。
更に、ウイーンとブダペスト間は、2005年、2008年の二回走りました。
従って、今年2012年、ブダペスト・トゥルチャ間を走れば、ドナウ川全行程走破すると同時に、ユーロヴェロ6の全行程走破の夢も、実現される訳です。

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フランスのサン・ブルヴァン・レ・パンにある、ユーロヴェロ6起点の看板。
サン・ブルヴァン・レ・パン/コンスタンツァ 0/3,800km と書いてあります(2011年撮影)。

つづく

(5)「神戸のSさん」の夢、ドナウの河口、スリナの町へ

From the North Sea to the Black Sea
Part Four: Danube cycling road
(5) Dream of "Mr.S of Kobe"

このブログに、たびたび、ご登場願っている「神戸のSさん」という方がいらっしゃいます。私が、この「ヨーロッパ自転車のんびり旅」を実行するきっかけを作って下さった、ヨーロッパ自転車旅行の大先輩です。私より、九つ年上ですから、現在77歳でしょうか。(詳細は、このブログのカテゴリ「蛇足的プロフィール」をご覧ください。)

神戸のSさんは、20年ほど前、ドイツ・ロマンチック街道の自転車ひとり旅を皮切りに、通算8回、ヨーロッパ自転車ひとり旅を実行されています。主に、ドナウ川周辺の旅が多く、この周辺諸国については、今も広い人脈を持っていらっしゃいます。

セーヌ河
私の憧れの写真。
神戸のSさんが、セーヌ川にかかるノルマンディー橋で撮った写真です。自転車は、神戸のSさんの愛車、片倉シルク号。
私が、まだ、ヨーロッパ自転車のんびり旅を始める前に送って貰ったものです。この写真を見て、早く私も、こんなところへ行きたいな、と思っていたものです。

非常に残念なことに、2002年のヨーロッパ自転車ひとり旅のときだったでしょうか、ギリシア国境に近いブルガリアの田舎の路上で、強盗に襲われたこと、また、当時、膝を悪くされて、それからすぐ、ヨーロッパ自転車ひとり旅から引退されてしまいました。従って、この8回目の旅行が、最後のヨーロッパ自転車一人旅になってしました。ドナウ川を愛されて、その周辺をよく旅して、ルーマニアのコンスタンツァまでは行っているのですが、そこから先、ドナウ・デルタや、トゥルチャまでは、まだ行っていませんでした。夢を最後まで残しておく、ということだったようです。

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ルーマニア、コンスタンツァの黒海。

2003年でしたか、私が定年退社する前の年に、神戸のSさんのもとを訪ねて、ヨーロッパ自転車旅行について、いろいろ教えてもらいました。その時の、お話のなかで、
「トゥルチャ(自転車で行けるドナウ川の最終地点)やスリナ(船でしかいけない、ドナウ河口)へ行くという夢が叶わなかった、是非、私のかわりに行ってほしい。」
と言われたのを覚えています。

2004 Europe II 857
2004年、私も、セーヌ川のノルマンディー橋に登りました。上掲の写真と同じ風景を撮影したかったのですが、車が多くて、車道に出られず、叶いませんでした。後で聞いたところによると、神戸のSさんは、車道に出て撮影したそうです。
私の自転車は、La Seine の看板の下にあります。

私自身、「ヨーロッパ自転車のんびり旅」を始めて、ドナウ沿岸では、その源流からブダペストまで、二回行きました。しかし、その先は、道路事情や治安問題等で、大変そうです。二回とも、ブダペストで引き返してきました。
山登りで言えば、頂点である、トゥルチャまで行きたいのは、私の夢でもあります。これは、先の二つの「夢」の記事で書いた通りです。
今回は、例のシェンゲン協定のために、アムステルダムでルート変更する際、
「トゥルチャまで行こう!」
と決心しました。

このように、神戸のSさんの夢も実現するというのが、私のみっつ目の夢です。

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今度こそ!自転車では、三度目のブダペスト(2012年の写真)。背景は、ドナウ川と国会議事堂。

追記。

私が今年の「ヨーロッパ自転車のんびり旅」から帰ってきた後のことです。

10月に、神戸のSさんが上京してきました。その時、短い時間でしたが、新装なった東京駅地下のレストランで会いました。私たちの話すことは、ヨーロッパの自転車の旅しかありません。ヨーロッパ自転車旅行談義に華を咲かせました。その時、神戸のSさんは、
「自分の自転車ライフの中で悔いがふたつある、
ひとつは、引退旅行に考えていた、北海道一周ができなかったこと。
もうひとつは、ヨーロッパ一人旅で、トゥルチャや、スリナへ行けなかったことだ。」
と話しておられました。

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「世界遺産、ドナウ・デルタまで、あと、97km」の標識。

2009 Mr. Suzuki 002
ヨーロッパ自転車一人旅引退後の神戸のSさん(2009年)。我が家を訪問されて、白ワインのテイスティングをしているところ。ご自身、神戸のワイン畑にブドウの木一本を持つ(「勝手」はつきますが)城主です。

以下、「神戸のSさん」ブランドのワイン・ラベルです。但し、非売品です。

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場所不明。

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写真は、ウイーンだったと記憶しています。どこかの名物ウェイターと一緒の写真ですが、ふたりで手をつないでいるのが、おかしいです。
(一部、ムシに喰われてしまいました。)

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スイス、マッターホルンを初登頂したウィンパー(?)のレリーフと。

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これも、背景から推定して、スイスで撮ったものでしょう。

つづく