徒歩か自転車か?ヨーロッパ漂泊(さすらい)

Hike or bike for wandering in Europe?

2004年から、2013年まで、8回、毎年、ヨーロッパを自転車で走りました。
最も遠くまで走ったのは、2012年の、アムステルダムから、黒海(ルーマニア・コンスタンツァ)までの、5,000kmです。
I rode bike in Europe 8 times every year from 2004 to 2013. The farest ride wa 5,000km from Amsterdam to Constanza at the Black Sea in 2012.
DSC0572112.jpg
ルーマニア・コンスタンツァの黒海。後ろの建物は、旧カジノ。中は廃墟になっていました。2012年撮影。
Old casino in Constanza, Rumania at the Black Sea. The inside was ruins. Photo taken in 2012.

2014年に初めて、サンティアゴ巡礼路、1,600kmを、自転車ではなく、歩いてみました。
DSC001764.jpg
サンティアゴ巡礼路出発点、フランスのル・ピュイ大聖堂前。2014年撮影。
Cathedral of Le Puy, starting point of the way of Santiago. Photo taken in 2014.

自力で旅するものとして、徒歩、自転車があります。どちらも、それぞれ、捨て難いものがあります。あえて、徒歩と自転車の違いを比べてみました。数字は、感覚的なものです。
Both of hike and bike are attractive. I dared to compare them. The figures are my feeling.

1.まず、スピードと距離。それぞれ、一日に6時間、2か月間(60日)移動するものとします。
・ 徒歩:時速4kmx6時間=24km/日。 24kmx60日=1,440km。のんびり行って、2か月で、1,440kmの距離を進むことが出来ます。
・自転車:時速12kmx6時間=72km/日。 72kmx60日=4,320km。のんびり行って、2か月で、4,320kmの距離を進むことが出来ます。
1. Speed and distance. Moving 6 hours per day for 2 months(60days).
On foot: 4km per hour x 6 hours = 24km per day. 24km x 60 days = 1,440km
By bike: 12km per hour x 6 hours = 72km. 72km x 60 days = 4,320km

DSC05220.jpg
ルーマニアの営業停止のキャンプ場で、出会った人々。食事とワインをご馳走になりました。2012年撮影。
Rumanian people met at the closed camping. They feasted me with eating and wine.Photo taken in 2012.

スピード感を楽しみたい、一日に、より長く進みたい場合は、当然、自転車です。と言っても、私の場合は、時速12km。歩くよりは、早いというペースです。
しかし、もっとゆっくり、その土地の雰囲気を楽しみたい、人と接触したいという場合は、断然歩きです。
徒歩は大変そうに見えますが、時間さえあれば、なんでもありません。
Bike is suited for more speed and long distance as a matter of course.
If you want to enjoy local atmosphere and contact to people well enough, hike is recommendable.
Walking looks hard. But, if you have time, it is not troublesome.

carte-eurovelo6160114e.jpg
ユーロヴェロ6。大西洋から黒海まで、ヨーロッパを横断する長距離自転車ルート。全ルート走破しました。
EuroVelo6. Long distance bike route from the Atlantic to the Black Sea. Achieved the whole route.

DSC022264.jpg
フランスのル・ピュイ巡礼路にて。2013年撮影。
On the way of Le Puy, France. Photo taken in 2013.

2.荷物
・徒歩: 2014年には、大体8㎏前後のリュックを背負って歩きました。この辺りが、限界でしょう。これには、寝袋・マットも含まれます。
2. Baggages
Hike: I carried rucksack with around 8 kg in 2014. It may be maximum. It includes sleeping bag and mattress.

P1050871 40714
徒歩の全装備。スペイン・サンティアゴ巡礼路にて。2014年撮影。
All baggages at hike. On the way of Santiago, Spain. Photo taken in 2014.

・自転車: ハンドルバッグx1、フロント・サイドバッグx2、リヤ・サイドバッグx2、合計20㎏前後の荷物を運ぶことができます。これらは、自転車で、走っているときには、特に重荷に感じません。この中には、キャンプ用のテント・チェア・折り畳みテーブル・風防スクリーン・ガスコンロ・寝袋・マットなども含まれます。
Bike: It can carry around 20kg without much problem as follows:
Handle bag x 1
Front side bag x 2
Rear side bag x 2
They include tent, folded chair, folded table, wind screen, gas and burner, sleeping bag and mattress.

DSC0043413.jpg
自転車全装備。ローヌ川源流のローヌ氷河がある、フルカ峠。2013年撮影。
All baggages on bike. Furkapass where the Rhone starts from the glacier. Photo taken in 06.2013.

DSC0051711.jpg
フランスのデシーズ、ロワール川とニヴェルネ運河の合流点にあるキャンプ場にて。2011年撮影。
Camping Decize, France at confluence of the Loire and the canal du Nivernais. Photo taken in 2011.

3.他交通機関との併用
・徒歩:大きなリュックでも、電車・バス・タクシーなどで移動するのに、特に問題はありません。
・自転車:ヨーロッパで、自転車を分解せずに電車で運ぶことが、(時には、上述の荷物を自転車に積んだままで)比較的簡単にできます。そうは言っても、荷物を自転車から外さなければならなかったり、地下からホームへの階段を昇ったり、ホームと電車の床に段差があったりで、結構手間がかかります。バスやタクシーとなると、更に面倒です。
3. Using of the other means of transportation:
Hike: No problem to use train, bus or taxi even with rucksack.
Bike: It is not so difficult to carry bike on train in Europe. Even so, it is sometimes troublesome as required to take out baggages from bike, to carry bike to platform from underground or carry up bike to train from platform etc. It will be more difficult to carry by bus or taxi.

DSC00381.jpg
バスでの輪行。アンデルマットからフルカ峠に向かう、スイスのポストバス。一番右側が私の自転車。2013年撮影。
Carrying bike by Swiss postbus from Andermatt to Furkapass. My bike on the right. Photo taken in 2013.

自転車は、他の交通手段を使わずに、長距離のサイクリング・ロードを走っているだけであれば、こんな気持ちの良い乗り物はありません。しかし、他の交通手段を利用するとなると、こんな厄介なものはありません。自力で動けなくなったとき、他交通手段を利用する手軽さは、徒歩にかないません。
There will be no pleasant thing like bike if you do not use any other means of transportation and may ride long distance cycling routes only. But when you face to use the other means of transportation, there is no troublesome thing like bike. When you rely on train, bus or taxi, hike can be free to use the other means of transportation.

DSC0575212.jpg
2012年の自転車での黒海行は、コンスタンツァで切り上げました。空港のあるブカレストまでは、バスで行きました。コンスタンツァからブカレストまでの高速バスに、積み込んだ自転車とバッグ。ブカレストのバス停からホテルまで、自転車で行くことにしていました。そのため、自転車は、まだ分解していません。右は運転手さん。自転車の料金は、人と同じでよいか?と聞かれました。運んでもらえる嬉しさに、OKと返事をしました。あるいは、値切れたのかもしれません。

DSC026974.jpg
スペイン・サンティアゴ巡礼路。2014年撮影。
On the way of Santiago, Spain. Photo taken in 2014.

4.費用
昨年、サンティアゴの礼路を歩いた限りでは、キャンプ場並みの値段の宿泊所が、道中にありました。フランスの長距離遊歩道もそうであれば、宿泊費は変わらないでしょう。スペインのサンティアゴ巡礼路のアルベルゲは、キャンプ場よりも安いと思います。
どちらにしても、往復の航空券ほか交通費を除いて、何もかも含めて、一日平均4~5000円の支出の見込みです。
4. Cost
When I walked on the way Santiago, I found that costs of gites or albergues are same level as camping. If the cost of gites on GR in France is the same level, the bed fee will be the same as camping. The cost of Spanish albergue was lower than camping.
Excluding flight tickets to and from Europe, the daily expenses may be 30 to 40 Euro per day includoing everything.

DSC024384.jpg
スペイン・パンプローナのアルベルゲ。素泊まり一泊、8ユーロ。
Albergue at Pamplona, Spain. 8 Euro for bed only.

その他、自転車には、行き帰りの空港までの、分解・梱包・運送の手間がかかります。リュックひとつで、動ける徒歩の自由さがありません。もともと、スピードや記録には縁がありません。こんなことを考え、また、体力の衰えも考え合わせると、徒歩の旅行のほうが、これからはいいかなと思い始めました。ただ、テントを運べなくなるとなると、キャンプ生活ができなくなります。野原の上、星空の下、小鳥(クロウタドリ)の声を聞きながら、眠ることができないのが残念です。
In case of bike, it is required to disassemble, pack, transport and assemble bike to and from the airport. It is very troublesome. It is not convenient compared to hike that can move freely with a rucksack. I do not stick to speed and distance. Considering those and recent declining of phisical strength, I am thinking that hike will be more suitable. Only regret is that camping will become difficult with no tent and I cannot listen to birds ("Amsel" in German) singing around tent and cannot sleep on the grass and under the sky with full stars.

DSC0409412.jpg
ドナウ川沿い、オーストリア、リンツのキャンプ場。2012年撮影。
Camping Linz, Austria along the river Danube. Photo taken in 2012.
スポンサーサイト

フランス長距離遊歩道GRのガイドブック

Topoguides of grande randonnee (GR) in France

先日、フランスに、長距離遊歩道GR というものがあることを紹介しました。
150307GR.jpg
この地図には、主要かつ人気のある、二十数本の遊歩道が載っています。しかし、Wikipedia に載っているGRを、ざっと数えても、全部で、120本ほどあります。この地図に載っている道の、5倍です。フランス全国、および、周辺諸国も含めて、網の目のように広がっていることになります。

このGRの、ガイドブックを探してみました。すると、TopoGuides というシリーズのあることがわかりました。
Topoguidesの詳細はこちら
この他にも、”Topo-guides de GRXX”と、個別のGRナンバーで検索すると、ガイドブックや、GRの詳細な説明を探すことができます。
GR Wikipedia←ここに、ほとんど全部の遊歩道GRが載っています。これをクリックして、ご自分の好きなGRを選び、上述方法で、探してみてください。(ごく僅かですが、日本amazonにも在庫のあるものがあります。)

ちなみに、今年の5月から、「アルルの道」を歩く予定です。そのガイドブックとして、Topo-guidesの中に、次のものが、二冊に分かれてありました。
150321a.jpg
TopoGuides Sentier vers St-Jacques-de-Compostelle via Arles Ref.6533 (2eme-edition-mai 2013) GR653 アルル~トゥールーズ

150321c.jpg
上記ガイドブックのアルル~トゥールーズ間、概略地図。

150321b.jpg
上記ガイドブックの二冊目。Ref.6534 (2eme-edition-juin 2014) GR653 トゥールーズ~ハッカ

150313.jpg
上記ガイドブックのトゥールーズ~ハッカ間、概略地図。
(分かり易いように、アルルからプエンテ・ラ・レイナまでを、「アルルの道」と、これまでは、言ってきました。正確には、「アルルの道」は、スペイン国境までで、スペイン国境からプエンテ・ラ・レイナまでは、「アラゴンの道」と言います。)

尚、Topo-Guides のガイドブック・シリーズ以外に、「アルルの道」のガイドブックとして、「ミャム・ミャム・ドド」もあります。アルルに着いてから、本屋さんを見つけて、Topoguides か、ミャム・ミャム・ドドか、どちらか良い方を買うつもりです。(日本 amazonでも、在庫があります。しかし、法外な値段なのと、出版年度が分からないので、買うのは遠慮しておきます。また、昨年の「ル・ピュイの道」の場合は、ル・ピュイ大聖堂内の売店に、各種のガイドブックが売られていました。)
アルルの道については、既に、先に紹介した、次のガイドブックを持っているので、最悪、現地で見つからない場合でも、心配ありません。
"le chemin d'Arles" guide pratique du pelerin de Provence en Espagne, edition  なんと juin 1990 !

150322a.jpg
話しは、サンティアゴの道になりますが、この地図は、フランスから出発する、四本のサンティアゴの道です。
北から:
トゥールの道、
ヴェズレイの道(いつか歩きたい)、
ル・ピュイの道 800km + フランス人の道800km(スペイン)(2014年踏破) 、
アルルの道 900km (2015年5~7月歩行予定)。
更に、スペインには:
バレンシア、
グラナダ、
セビリア
マドリッドなどから出発するサンティアゴの道があります。
ポルトガルには:
リスボンから出発するサンティアゴの道 600km があります。(2016年 or 17年歩行予定)
昨2014年に、サンティアゴの道を、初めて歩きました。サンティアゴの道といい、フランスのGRといい、こんなに面白いことが、たくさん転がっているのに気が付きました。

映画「プロヴァンス物語」周辺のガイドブック

「マルセルパニョルの遊歩道」を、よく読んでゆくと、二冊のガイドブックがあることが分りました。調べてみると、次の通りのガイドブックです。

一冊は、Topoguide GR2013 Marseille-Provence です。←詳しくは、こちら。
150320a.png
Topoguide GR2013の表紙。

150320b.png
Topoguide GR2013のカバーしている範囲の一部。地図の左上にあるVitrollesが、マルセイユ空港のあるところです。この地図を見ると、空港から、マルセイユを経由して、マルセル・パニョルの生まれたオーバーニュ(地図の右下)まで、GR2013を通って、歩いていけそうです。

もう一冊は、Provence: Tome 1, Bouches-du-Rhone です。←詳しくは、こちら。
150320c.png
Provence: Tome 1 の表紙。

150320f.jpg
Provence: Tome 1 のカバーしている範囲の一部。

日本のamazonでチェックしましたが、在庫はなさそうです。問題は、フランスか、イギリスのamazonに発注できるかどうかです。これから、チェックしてみます。

映画「プロヴァンス物語・マルセルの夏」の遊歩道

2015年3月16日記

Le circuit Marcel Magnol
前回、フランスの長距離遊歩道と映画「プロヴァンス物語、マルセルの夏・マルセルのお城」を紹介しました。
これらの映画を見て以来、その舞台となった、マルセイユ周辺のプロヴァンスの山々を訪れてみたいと、夢想していたことも述べました。今回、その周辺に、長距離遊歩道GRのあることがわかって、調べました。次のGRです。

GR9 アルザスから地中海まで。
GR51 マルセイユからマントンまで。この遊歩道には、「地中海のバルコニー」という名前がついています。地中海を見下ろす山道なのでしょう。
GR2013 マルセイユ周辺。
だんだん、映画の舞台を、歩けそうな気がしてきました。

更に、調べてゆくと、「マルセル・パニョルの遊歩道」(←詳しくはこちら)という、そのものズバリの遊歩道のあることが、分かりました。
また、原作も、翻訳されて出版されていることも、分かりました。
PagnolWalks150315.jpg
上述「マルセル・パニョルの遊歩道」に載っている地図。赤い線が、遊歩道。

びっくり驚いて、早速、図書館へ飛んでゆきました。映画「マルセルの夏」の原作「父の大手柄」(佐藤房吉訳、評論社、1974年)を借りてきました。残念ながら、続編「母のお屋敷」(映画「マルセルのお城」の原作)はありませんでした。こちらは、アマゾンで、文庫本をみつけて、すぐに発注しました。

原作を読んで、映画の内容は、原作をほとんど忠実に再現していることが分りました。さらに、嬉しいことには、映画に出てくる、ガルラバンの山Garlabanや、ラ・トレイユの村La Treilleは勿論、家族が別荘に歩いて登る途中にある、キャトル・セゾンの四辻Quatre Saisonsや、「新屋敷」という名前の別荘Bastide Neuve、また、「母のお屋敷」Chateau de la Buzineまで、上掲地図に載っていることです。

chateaumere.jpg
身体の弱い妻のために、空気の良い山中に別荘を借ります。馬車を借りるほどの、お金はないので、荷物をたくさん抱えて、「新屋敷」まで歩くマルセルの家族。左から:弟、マルセル、母、妹、父。

これで、迷わずに、映画の舞台を訪問できそうです。上述「マルセル・パニョルの遊歩道」を読んでゆくと、面白い(?)ことが書いてあります。夏季の地中海沿岸は、高温乾燥地帯です。そのために、山火事が多発します。そのために、6月1日から9月30日までは、入山制限があるそうです。この期間は、次の色で制限が区別されています。
・オレンジ:許可を受ければ入山可能
・赤:06:00~11:00まで許可
・黒:入山禁止

150315b.jpg
オーバーニュから見たガルラバン山。(Wikiquote, Marcel Pagnol より)

150315a.png
映画「マルセルの夏」の原作フランス語版。原題「父の栄光」を表している、楽しい表紙です。

150315c.jpg
「母のお屋敷」のモデル「ビュジーヌのシャトー」。修復前(Wikiquote, Marcel Pagnol より)。これが、何故、「母のお屋敷」なのか?続編のラストの切ない想い出・・・

「私は、オーバーニュの町に生まれた。
ヤギが冠のように取り囲んでいるガルラバン山の麓である。
最後のヤギの番人が残っていた頃のことだ。」
で始まる「マルセルの夏」。最近、私は以前に読んだことのある本しか読みません。この本は、私にとって、久しぶりに初めて読む本です。そして、久しぶりに、引き込まれて、一気に読んだ本でした。

こうして、「ヨーロッパのんびり旅」の具体的候補地がひとつ増えました。いずれにしろ、今年の計画は、「サンティアゴ巡礼路・アルルの道」に決定です。フライトも、行き帰りのホテルも、既に予約してあります。このマルセイユ周辺遊歩道を歩くのは、来年か再来年としておきます。来年は、「サンティアゴ巡礼路・ポルトガルの道」もありますから・・・

フランスの長距離遊歩道と映画「プロヴァンス物語」

フランスに、グランド・ランドネ(長距離遊歩道という意味。略称GR)という道があります。 

この道に初めて遭遇したのは、11年前、2004年のことでした。「ヨーロッパのんびり旅」を初めて決行した時です。セーヌ川をさかのぼって、河口のル・アーブル近くのコードベックという町に泊まった時のことです。当時の弊ブログ記事に、次の通り記載があります。
「夜、散歩に出て、ホテルに戻る途中のこと。セーヌ河畔に、長距離遊歩道の掲示板を見つけました。「パリから、崖とセーヌ河を通って、海までの歴史の細道GR2」 と書いてあります。パリから、セーヌ河口までの、遊歩道があるのです。全長285キロだそうです。途中、二十くらいの町名が記されていました。この道を、十日くらいかけて、パリからセーヌ河口まで歩くのも面白そうです。」
こんな長くて、面白そうな遊歩道があるのかと、驚いた記憶があります。

2004 Europe II 829
コードベックの「白い馬」というホテルのバーにて。ほぼ10年前の、2004年8月のある夜に撮影。土地の銘酒、カルヴァドスを飲んでいます。この時から、早やもう、10年以上が過ぎました。テーブルの上には、今は喫わないタバコがあります。この第一回目「のんびり旅」当時、まだキャンプというものを知りませんでした。宿は、ユースホステルか、ホテルに泊まっていました。

その後、「自転車のんびり旅」をしていて、何度か、この長距離遊歩道 GR に出会いました。
昨年、2014年には、サンティアゴ巡礼路を歩きました。そのうち、フランス国内の道は、「ル・ピュイの道」です。これは、巡礼の道であるとともに、長距離遊歩道 GR65 でもありました。
また、今年、2015年は、サンティアゴ巡礼路「アルルの道」を歩きます。ここも、長距離遊歩道 GR653 でもあります。
ここで、フランスのグランド・ランドネ(長距離遊歩道)とは、一体どういうものか?本格的に疑問を持ちました。

DSC004924.jpg
サンティアゴ巡礼路「ル・ピュイの道」にある、GR65 の標識。2014年5月撮影。

早速、インターネットで、grande randonnee をインプットして検索してみました。主に参照したサイトは次の三つです。
GR-INF: Long distance footpaths
Wikipedia: Grande randonnee
About France: Long distance footpaths in France
(それぞれを、クリックすると、サイトをご覧になれます。)

すると、素晴らしい大発見がありました。次のようなことが、分かりました。
「超距離遊歩道GRは、ヨーロッパ、とくに、フランス、ベルギー、オランダ、スペインにある、長距離遊歩道のネットワークである。フランスだけで、この道は、60,000kmにも達する。この道は、赤いストライプの上に、白のストライプのあるマークが、目印である。このマークは、ルートに沿って、特に、分かれ道や交差点に、印されている。
多くのルートは、何カ国にもまたがる、ヨーロッパ長距離遊歩道となっている。」(Wikipediaより)
「ほとんどの主なGRは、村々を通過していて、歩行者は、ジット・デタップ(ベッドと朝食を提供してくれる宿)や、キャンプ場、小さなホテルを見つけることができる。
長距離遊歩道に出かける場合は、詳細な地図や路上の宿泊施設を十分に検討しておくことが重要である。」(About France より)

次の図は、フランスの一番長い遊歩道や、一番人気のある遊歩道です。
150307GR.jpg
About France: Long distance footpaths in France より。
各GRの次に、固有のナンバーがあります。ここに掲載の遊歩道は、一部のものです。上掲他サイトに、全部の遊歩道リストが、掲載されています。ちなみに:
・GR3は、ロワール川河口から大西洋までの「ロワールの谷遊歩道」です。
・フランス東部を、南北に走っている、GR5は、北海から地中海までの遊歩道です。他のサイトで調べると、フランスの更に北、オランダからスタートしています。そして、ベルギー、ルクセンブルクを通って、フランスの道に続き、南仏のニースにまで達しています。
・GR22は、パリからモン・サン・ミシェルまでの巡礼の道です。
・GR65が、サンティアゴ巡礼路・ル・ピュイの道です。(これも、他サイトで調べると、ジュネーブから、スタートしていることが分ります。昨年、ジュネーブからスタートしてきたという、何人もの巡礼に出会いました。きっと、この道を来たのでしょう。)
・今年歩く、アルルの道GR653 は、この地図には、載っていません。

150309a.png
遊歩道の標識の種類(Wikipediaより)
・GR: 長距離遊歩道
・GDdP: 地方の長距離遊歩道
・PR: 小規模遊歩道
上から:
・このまま進め
・曲がれ(この場合は、右へ)
・この道は、コース外につき、もどれ

DSC00425.jpg
昨年のサンティアゴ巡礼の際に、フランス人男性から、GR のガイドブックを見せて貰いました。ナンバーがありません。線としてのひとつの遊歩道のガイドブックではなく、面として、いくつかの遊歩道のガイドブックなのかもしれません。いずれにしろ、GR のガイドブックがあるのも、確かです。(2014年撮影)

「プロヴァンス物語、マルセルの夏、マルセルのお城」というフランス映画(1990年製作)二部作があります。マルセル・パニョルの「少年時代の思い出」という回想録の映画化です。原題は、それぞれ、「父の栄光」「母のシャトー」というものです。原題の方が、物語をよく暗示していると思うのですが、ときは、19世紀から20世紀への変わり目。第一次大戦の前、古き良き時代の物語です。遠い少年時代の、夢のように楽しい思い出と共に、甘く、切なく、そして、悲しい余韻のある映画です。
この映画に出てくる、マルセイユ近くの、プロヴァンスの山とその周辺に、憧れていました。山の名前は、ガルラバンと言ったでしょうか?
150309m.jpg
映画「プロヴァンス物語」←ここをクリックすれば「マルセルの夏」の予告編が見られます。
マルセルのお城」の予告編はこちら。

上掲の地図を見ると、GR51 という道があります。マルセイユからイタリア国境のマントンまで続いています。また、GR9 という道も、山の上を通っています。おそらく、これらの道で、その映画の舞台を歩けるでしょう。
また、夢がひとつ、実現できそうです。