ポルテラ・デ・ヴィラ・ベルデのオレンジ園

Orange trees in Portela de Vila Verde
26.05.2016

5月26日

今日は、トマールに別れを告げて、アルバイア―ゼレを目指します。トマールからは、31キロの距離です。ガイドブックを見ると、珍しく、トマール~アルバイア―ゼレの間、31キロに、宿が一軒もありません。私には、31キロを歩く自信がありません。
さて、どうするかと考えて、途中まで、タクシーで行くことにしました。前の日に、ホステルのレセプションの男性に、こういう事情なので、11キロ先のカルビノス まで、タクシーで行きたいのだがと、相談しました。OK とすぐに電話をして、タクシーを予約してくれました。1台15ユーロだそうです。これで、歩く距離は、20キロだけになります。

160814d.jpg
その日の夕方、私が、ホステルのベッドで休んでいると、ホステルの受け付けの女性と一人の男性がやってきました。受け付けの女性が言うには、「アルベルトさんは、膝を痛めて長距離を歩けません。あなたが、 カルビノス まで、タクシーを予約しています。彼を一緒に乗せてやってくれませんか?」ということでした。割り勘で、料金が半額となるので、大歓迎です。もう一人くらい、相乗りを見つけ欲しいくらいです。勿論、喜んで OK しました。
写真は、翌朝、ホステルのロビーでタクシーを待つ、イタリア人のアルベルトさん。

DSC1604672.jpg
翌朝(5月26日)、タクシーはホステルの前にやってきました。ホステルの前は、歩行者天国ですが、朝は、タクシーなど特別な車は入ってこられるそうです。
カルビノスへ行くまで、タクシー運転者の飛ばすこと!走っている車は、それほど多くはないのですが、前に車が走っていれば、必ず追い抜きました。思わず、「オー! カミカーゼ!」と叫んでしまいました。
写真は、カルビノスに着き、タクシーから降りてホッとしているアルベルトさん(左)と、オレの運転はどうだっ、という顔の運転手さん(右)。

160813c.jpg
タクシーの運転手さんの運転には参りましたが、ファドが好きらしく、途中、「ファドを聞かせてやろう」と言って、CDのファドを聞かせてくれました。女性歌手の、スローテンポの、いい歌でした。買って帰ろうと思い、タクシーを下りてから、運転手さんに、歌手の名前を、紙に書いてもらいました。マリサという歌手です。しかし、買う機会を失ってしまいました。

DSC1604673.jpg
タクシーを、サンチャゴの道の標識、黄色い矢印のあるところで、停めてくれました。
今日は、ここから歩きの出発です。アルベルトさんは膝を痛めているとはいえ、私より早く歩きます。先に行ってもらいました。

DSC04676.jpg
しばらく、静かな気持ちの良い道を歩きます。

DSC1604679.jpg
なにかの廃墟。

DSC1604680.jpg
「ローマの道」という意味でしょう。特に古い敷石があるという訳ではなく、ここを通っていたということのようです。

DSC1604686.jpg
農村風景。日本では見られない色彩の家があります。

DSC1604684.jpg
ユーカリの林を通って・・・ユーカリの林は、サンティアゴまで点在します。

DSC1604710.jpg
サンティアゴの道の標識。

DSC1604687.jpg
野の花。花の名前は苦手です。名前を知っていれば、面白いのでしょうが・・・赤いケシの花はわかります。

DSC1604689.jpg
農家の横に、オレンジの庭がありました。

DSC1604688.jpg
さきほど分かれたアルベルトさんさんが、その農家のおじいさんと休んでいました。

DSC1604690.jpg
私も参加させてもらいました。おじいさんは、「まあ俺んちのオレンジでも食ってゆけ」とばかり(ポルトガル語では、こんなダジャレは言えないでしょうが)、わざわざ、木からオレンジをもいでくれました。驚くほど甘くておいしいオレンジでした。

DSC1604691.jpg
木からオレンジを採るおじいさん。

DSC1604693.jpg
あんまりおいしいので、他の巡礼までも呼び止めて・・・

DSC1604694.jpg
「若いころは、フランスで働いていた」などと、フランス語で話していました。76歳だそうです。
私は、こんなひとときが、たまらなく好きです。今、地図で、この土地の名前を調べると、ポルテラ・デ・ヴィラ・ヴェルデという辺りのようです。
スポンサーサイト

アルバイアーゼレの出会い

Encounters in Alvaiazere
26.05.2016

5月26日

DSC1604696.jpg
オレンジ園のおじいさんの健康を祈って、別れを告げてきました。
しばらく行くと、ヴィラ・ヴェルデへの標識が出てきます。そちらへは向かわずに、右側の黄色い矢印に従って直進します。

DSC1604700.jpg
見慣れない木の林に入って来ました。

DSC1604698.jpg
良く見ると、皮が厚くて、一部剥がされています。想像するに、コルクの木でしょう。

DSC1604704.jpg
木ごとに、ナンバーが振ってあります。皮の採取を定期的に管理しているものと思われます。

DSC1604707.jpg
さて、きょうの目標は、アルバイア―ゼレという町です。コルティサという所まで来ました。アルバイア―ゼレまでは、あと、6キロです。

DSC1604709.jpg
アルバイア―ゼレに近づくにつれて、トマールで一緒だった巡礼に、だんだん追い抜かれるようになりました。私は、10キロ余りタクシーで来て、歩くのは20キロだけです。他の人たちは、トマールから、30キロを、徒歩で来たものです。他の人たちが、30キロを歩くスピードのところ、私は、20キロを歩くスピードだということになります。
写真は、トマールのホステルで、ベッドが隣同士だった、フランス人のジャン・リュックさん。彼も、私に追いついてきました。他に、覚えているのでは、アイルランド人夫婦も、私を追い抜いて行きました。

DSC1604714.jpg
サンチャゴの道を歩いていると、ポルトガルでも、スペインでも、フランスでも、このように、道と畑の間に石垣を設けているのが目立ちます。わざわざ、このような頑丈な石垣をつくらなくとも、と思われるようなものです。二年前に、ル・ピュイの道を歩いていた時、次のような道端の説明を読んだ記憶があります。
「畑や道を造る場合、石が散らばっているのを、整理のために畑と道の境界として、積んだもの。境界となるほかに、害虫を寄せ付けないという効用にもなった。」
時々、石(時には岩というほと大きなものも)の散乱している荒野を見ると、石垣を造るために造ったのではなく、周りの石をどかした結果だと言えば、納得がいきます。

DSC1604716.jpg
石垣の写真を写していたら、女性の巡礼がやってきました。オランダ人のマリアさんです。アジニャガの宿で一緒で、ゴレガで別れて以来ですから、四日ぶりです。彼女も、今日は、トマールから歩いてきたそうです。

DSC1604719.jpg
アルバイア―ゼレの町に入ってから、道が分からなくなりました。今晩は、オ・ブラスという宿に泊まるつもりです。家の前で仕事をしている男性に、そこへの道を尋ねました。言葉が、全く通じません。男性は、大きな身振り手振りで、真っ直ぐに行ったり、右に曲がったりと教えてくれます。その身振りを、人もおかしいと思ったのか、笑い出しました。私も、おかしくなって、ふたりで大笑いしてしました。なんとなく分かったので、「OK! オブリガード(ありがとう)!」と言って、別れました。
その男性の言う通り、正確には、身振りの通りと言うべきでしょうが、進んで行くと、探している宿「オ・ブラス」の看板(写真)が出てきました。

DSC1604729.jpg
アルバイアーゼレのオ・ブラス。1階がレストラン。宿は写真の右手に別棟があって、その二階です。
このように、レストラン兼業の場合は、レセプションはレストランになっているので、レストランが開いていれば、レストランに入って、店の人を探します。

DSC1604720.jpg
チェックインして、まず、ビールを貰いました。一階は、大きなレストランです。

DSC1604722.jpg
オ・ブラスのレストランに飾ってあったカボチャ。

DSC1604723.jpg
同じく瓢箪。

DSC1604724.jpg
夕方になって、二階の部屋から、レストランに下りてゆきました。客は、ほとんどいません。
巡礼定食を食べました。そのメイン料理。10ユーロ。

DSC1604726.jpg
レストランで、ひとりで食事をしている男性を見かけました。食後、彼に声をかけました。スペイン人の巡礼、フランシスコさん(68歳)です。古い映画のことをよく知っていて、すっかり意気投合しました。私は、日本映画のことは、それほど詳しくはありません。彼の方が良く知っているほどでした。
彼とは、偶然・必然の出会いを、ほぼ二十日先のバルセロスまで繰り返すことになります。お互い、明日は、15キロ先のアンシアンに泊まることを考えました。泊まる宿を決めておいて、また、そこで会いましょうと言っておきました。
写真は、フランシスコさん(右)と、オ・ブラスの主人(左)。

DSC1604728.jpg
トマールのホステルで一緒だった女性(左)とオランダ人のマリアさん(右)。オ・ブラスのレストランにて。彼女たちは、別の宿に泊まっていましたが、そこはレストランがないので、ここに食べに来たそうです。

DSC1604721.jpg
オ・ブラスの部屋は、ツインベッドの個室でした。浴室付きで、しかも、シャワーではなく、バスタブがありました。こういうタイプの宿を、レジデンシアルというようです。部屋代、15ユーロ。巡礼定食、10ユーロ。

アルバイアーゼレからアンシアンへ:サンティアゴの道とファティマの道のすれ違い

Camino Santiago and Camino Fatima
27.05.2016

5月27日

DSC1604730.jpg
レジデンシアル、オ・ブラスを出て、すぐに出てきた彫刻。
今日は、アルバイアーゼレから、15キロ先の、アンシアンを目指します。オ・ブラスの主人から、アンシアンに泊まるなら、SOLAR DA RAINHA が良いと勧められました。昨夜、会ったスペイン人のフランシスコさんと、そこでまた会うことにしました。お互い、独りで歩くのが好きなので、歩くときは別行動です。

DSC1604732.jpg
アルバイアーゼレの洗濯場。現在は使われていません。洗濯機の出現する前は、どんなにか便利な場所だったことでしょう。日本で、洗濯機の出来る前のことは、どこで、どのように、洗濯していたのか、余り記憶がありません。各自、タライや洗濯板を使っていたのでしょうが、水や濯(すす)ぎはどうしていたのか?など考えると、この洗濯場は便利なところだったと思われます。

DSC1604735.jpg
途中の風景。また、コルクの木が出てきました。このように、木ごとに、ナンバーを振ってありました。

DSC1604736.jpg
ヒツジのいる風景。

DSC1604738.jpg
ワニのいる風景。

DSC1604744.jpg
もう一つの巡礼地、ファティマは、トマールの西、30位のところにあります。リスボンからトマール辺りまでは、サンティアゴの道とファティマの道の矢印が同じでしたが、トマールを超えた辺りから、矢印が、お互い逆方向になります。下の写真も同じ。
DSC1604740.jpg

DSC1604749.jpg
ファティマへ行く巡礼とすれ違いました。

DSC1604742.jpg
見晴らしのよい道や・・・

DSC1604746.jpg
こんな細い道も。暑い時は、日陰の道に、ホッとします。

DSC1604747.jpg
野原で、若い男性が休んでいました。この時は、写真を撮らせて貰っただけですが、この後、何度か顔を合わせました。イタリア、ミラノから来た男性です。彼は、ポルトガルの道ばかりではなく、あちこち寄り道していたので、歩くのが遅い私と、この後、何度も出会ったのです。
(彼に、ヴィアナという町がよいと教えられて、私は進路変更をして、そこを訪れました。ところが、私の聞き違えらしく、彼がよいと言ったのは、アヴェイロと言う町だったようです。詳しくは、ヴィアナに行ってから。)

DSC1604752.jpg
素朴な図柄のアズレージョ。

DSC1604753.jpg
路傍のマリア様。このような置物を何というのか、分かりません。
今日の目標、アンシアンも、もうそろそろです。

アンシアンの再会

Meeting again at Ansiao
27.05.2016

5月27日

DSC1604754.jpg
今日の目的地、アンシアンに到着しました。左側の黄色い矢印に従って、町に入ってゆきます。

DSC1604755.jpg
直ぐに街の中に入らないで、しばらく、このような道を歩きました。

DSC1604757.jpg
アンシアンは、人口13,000人。ポルトガルの道が通過するこの辺りでは、比較的大きな町です。
昨夜泊まった宿で SOLAR DA RAINHA という宿(レジデンシアル)を勧められました。ガイドブックを見ると、町を一旦通過して、反対側のはずれにあるようです。街中を真っ直ぐに通る長い道を歩いて、高速道路の下をくぐって、再び、町を出かかったところにありました。一階がレストランの立派なレジデンシアルです(写真)。

DSC1604758.jpg
部屋はツインベッドの、バス・トイレ付です。一泊、25ユーロ。

DSC1604759.jpg
このレジデンシアルのッレストランや廊下の壁は、アズレージョで飾られていました。関係者の肖像画でしょうか。

DSC1604774.jpg
農村風景。上の二枚のアズレージョは、写真から写したような感じもしますが。

DSC1604760.jpg
アズレージョの下の文字は、「アンシアンの聖Dando Esmola 王妃」 という意味だと思いますが、どんな場面を描いたものなのかは、分かりません。
レストランの人とも仲良くなったのですが、なにしろ言葉が通じないので、尋ねることもできません。

DSC1604763.jpg
レジデンシアルのレストランの巡礼定食。12ユーロ。これに、デザートがつきます。
昨日話し合った通り、スペイン人のフランシスコさんも来ていました。余程、ひとりでいるのが好きらしく、食事も別々にしようと言うので、そうしました。その後、フランシスコさんと何回も出会っているうちに分かってきたのですが、フランシスコさんは、私が思った以上に、英語が苦手です。長い間、英語で話していると疲れると言っていました。これは、私も同じなのですが、言葉を覚えはじめた幼児のように、苦手な言葉を話すのは、力の要ることで、非常に疲れます。

DSC1604761.jpg
広いレストランでしたが、夕食の客は、すべて泊まっている巡礼でした。
フランス人夫婦が二組、それに、フランシスコさんと、私の六人でした。
食後、フランス人夫婦と。

DSC1604767.jpg
食後、全員で記念撮影。フランシスコさん撮影。
左から、フランス人、私、フランス人、立っているのがレストランの主人、右二人は、フランス人の奥さんたち。

DSC1604769.jpg
フランス人の奥さんたちから、レストランにあった、スマイルという文字と一緒に、写真を写してほしいと頼まれました。

DSC1604770.jpg
こんな顔もしてくれました。

DSC1604776.jpg
レストランの主人(左)とフランシスコさん。
食後、カウンターで、宿とレストランの精算をしました。
その時、「明日の朝食はどうなるのか?」とフランシスコさんに尋ねて貰いました。
「明日は、ポルトガルの休日なので、朝食は休みです。」とのことです。
支払は、宿代、25ユーロ。定食、12ユーロ。昼間飲んだビール、1ユーロ。合計38ユーロです。
40ユーロ出して、レストランの主人に、「あなたが親切なので、おつりは要りません」と、フランシスコさんに通訳してもらいました。
すると、レストランの主人が、非常に喜んで、何か言いながら、私に抱きついてきました。
「明日の朝食を、なにか簡単なものを作ってやるよ。」と、フランシスコさんが、通訳してくれました。

この宿は、お奨めです。

ラバサルを目指して

To Rabacal
28.05.2016

5月28日

朝、起きて、部屋の窓から外を見ると、雨でした。昨夜は寒くて、眠られませんでした。タンスの中にあった毛布を探し出して掛けました。
今日は、28キロ先のラバサルを目指します。宿から、ポンチョを着て、出かけます。宿のカウンターの上には、部屋のかぎが、三つ載っていました。昨夜、レストランで一緒だった、スペイン人のフランシスコさん、フランス人夫婦二組は、もう出発したのが分かりました。

DSC1604777.jpg
雨で、道は、こんなにぬかるんでいます。

DSC1604778.jpg
廃墟とバラ。

DSC1604779.jpg
サンティアゴの道の黄色い矢印。
雨は降ったりやんだりです。寒いとは言え、ポンチョを着ていると汗ばんできます。脱いだり着たりするのは、面倒なので、やむを得ず、着たままで歩きました。

DSC1604780.jpg
どこからか、ヤギを連れたおばさんが村に戻ってきました。

DSC1604781.jpg
親が帰って来たと分かるのでしょう、ヤギ小屋から、子ヤギが顔を出して、出迎えです。メーメーと大騒ぎして嬉しそうです。

DSC1604783.jpg
ヤギに会ったのは、ネトスという村です。

DSC1604785.jpg
Freixo という場所の交差点。ポルトガルの道は直進ですが、ここを左折すれば、Varzea という所に、ガイドブックに載っていない宿 Casa da Varzea があるようです。

DSC1604786.jpg
更に、野の道を進んで・・・

DSC1604790.jpg
サンティアゴの道とファティマの道の矢印が、お互い反対方向に、ずっと出てきます。確か、フィステーラ(サンティアゴの先)から、ファティマの道の標識が出てきたと記憶しています。
白と赤のマークは、GR(グランド・ランドネ=長距離遊歩道)のものです。ポルトガルにも、GRがありました。

DSC1604791.jpg
ファティマ方向を目指して、自転車の集団が行きました。この先、何度も、このようなグループに出会いました。

DSC1604794.jpg
アルボルゲという村のカフェ兼ミニマーケット。

DSC1604795.jpg
このアルボルゲという村には、教会付属のアルベルゲがあります。

DSC1604797.jpg
山の中に入って行きます。

DSC1604799.jpg
人家の無い所に、大きな洗濯場が!?

DSC1604798.jpg
同じところに、こんなものが・・・おそらく、家畜に水を飲ませる所でしょう。これは理解できるのですが。

DSC1604800.jpg
なにか遺跡のようなものがあります。いつの時代のものか分かりませんが、ここに、なにかの集落があったということでしょうか?さっきの洗濯場は、そのためのもの?

DSC1604802.jpg
特徴のある山を回り込んで、進んで行きます。