鴨川にて その2 鈴木真砂女さんのこと

In Kamogawa (2) 

私が会社に勤めて、何年か後のこと、記憶が定かではありませんが、1975年前後ではなかったでしょうか。
会社に俳句をやる先輩がいて、時々、銀座1丁目あたりにある小料理屋に飲みに連れて行って貰いました。場所はもうよく覚えていませんが、会社は、京橋にありましたから、隣町と言う感じで、会社から歩いてすぐのところでした。その小料理屋の女将というのが、もうかなりのお年を召した方で、名のある俳人だと伺っていました。知っているのは、ただそれだけで、あとは飲んでいるだけでした。女将さんの名前も店の名前も覚えていません。

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先日、鴨川のグランド・ホテルに泊まった際、ホテルの案内書に、「俳人 鈴木真砂女(まさじょ) 記念館」が地下にあると載っていました。その名前と本人の写真を見て、オヤッと思いました。その昔、飲みに連れって行って貰った、その小料理屋の女将さんを思い出したからです。

おそらく、その同一人物だろうと思い、二日目に、ホテル地下の記念館を訪ねてみました。
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記念館入口。

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「若き頃の真砂女(まさじょ)」
1906年、日露戦争の翌年の生まれ。2003年に亡くなっています。

以下、wikipediaから、その生涯を引用します。
(写真はすべて、鴨川グランドホテルとその俳人鈴木真砂女記念館で撮影したものです。)

「千葉県鴨川市の老舗旅館・吉田屋旅館(現鴨川グランドホテル)の三女として生まれる。日本女子商業学校(現嘉悦大学)卒業後、22歳で日本橋の靴問屋の次男と恋愛結婚し、一女を出産する。しかし夫が賭博癖の末に蒸発してしまい、実家に戻る。」
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吉田屋旅館。

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「28歳の時に長姉が急死し、旅館の女将として家を守るために義兄(長姉の夫)と再婚をする。
(ホテル記念館のパンフレットによれば、((父母に説き伏せられ姉の夫と再婚をし吉田屋旅館の女将となったが鬱々とした日々が続いた))そうです。)
俳句をしていた姉の遺稿を整理するうちに自らも俳句に興味をもつようになり、大場白水郎の「春蘭」を経て、久保田万太郎の「春燈」に入門。万太郎死後は安住敦に師事した。30歳の時に旅館に宿泊した年下で妻帯者の海軍士官と不倫の恋に落ち、出征する彼を追って出奔するという事件を起こす。その後、家に帰るも、夫婦関係は冷え切ってしまう。」

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記念館を見ていくうちに、この写真が出てきました。そして、小料理屋の「卯波」という名前を見て、すっかり忘れていた店が思い出されました。

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「50歳のとき離婚、銀座1丁目に「卯波」という小料理屋を開店する(1957年)。・・・その後は「女将俳人」として生涯を過ごすことになる。」

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ホテルの記念館のパンフレットには、こう書かれています。
((道ならぬ恋で夫と離婚。裸同然で家を出た真砂女は東京は銀座の路地裏に、カウンターが九席、小部屋二つの小料理屋「卯波」を開く。生来の才覚と気働き、そして俳人でもあり、文人、俳句仲間、出版人を中心に繁盛し小さいながらも銀座の名店となった。))

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「卯浪」を辞書で引くと、奇しくも、「卯月(陰暦四月)のころに海に立つ波」だそうです。

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「今生の 今が倖せ 衣被(きぬかつぎ)」
「2003年3月14日、老衰のため東京都江戸川区の老人保健施設で死去。96歳没。」

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「生涯に7冊の句集を刊行。『銀座に生きる』などのエッセイも執筆した。「卯波」は2008年1月25日に一度閉店するも、孫によって移転再開されていたが2014年6月27日に営業を打ち切っている。
恋の句を多数残した情熱の女流俳人として丹羽文雄『天衣無縫』、瀬戸内寂聴『いよよ華やぐ』といった小説のモデルとなった。実家の鴨川グランドホテルには「鈴木真砂女ミュージアム」が地下1階に設置されている。」

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真砂女さんの生涯に、非常に興味をそそられたのと、昔訪れた店が懐かしいのとで、この記念館には、ホテル滞在中、三度も足を運びました。

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ここに書いたようなことを知ったのは、今回、この記念館を訪れたときが初めてです。もっと早く知っていたらと思いましたが後の祭りです。真砂女さんは、2003年に亡くなり、私を卯波に紹介してくれた先輩もそのあとまもなく亡くなっています。この世の儚さを感じた鴨川滞在でした。合掌。
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鴨川にて その1

In Kamogawa (1)

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私の快気祝いと旅の壮行会を兼ねて、4月11日、12日の二泊、千葉の鴨川に遊びました。
家からは、100㎞ほど。車で、ゆっくり走って、約3時間のところです。

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どうせなら、海の良く見える所ということで、鴨川グランドホテルという海辺のホテルを予約しました。
最初の日の11日は、日本全国春の嵐が吹き荒れた日です。荒波が押し寄せていました。

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ホテルの建物や部屋は古さが多少気になったものの、たいしたことではありません。なかなか格式を感じさせる良いホテルです。

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部屋から眺める太平洋。

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風呂も、海の回廊と称して、室内、露天とも、大きなのがいくつかあって快適です。
一階のレストランからの眺めは、太平洋とプールとヤシの木があって南国情緒たっぷりです。

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初日の夕食は和食、二日目は洋食を頼みました。まずまずです。写真は二日目の洋食。下の写真も。

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従業員の応対もよく、なによりも、喫茶室でも、レストランでも、部屋でも、風呂でも、どこにいても、海を見晴らせるというのが魅力的でした。

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夕食が住んで、部屋に戻り、ホテルの案内書を見ていたら、「俳人 鈴木真砂女 記念館」が、このホテルの地下にあると載っていました。その写真を見て、アレっと思いました。翌日、行ってみることにしました。

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フランス国鉄SNCF スト情報

2018年4月6日付のフランス国鉄SNCFストライキ情報を(英文)添付しました。
ストライキ・カレンダーも載っています。
クリックして、ご参考にしてください。

フランス国鉄スト情報 https://en.oui.sncf/en/train/strike 
      
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完歩できるか?ヴェズレイの道

Can I finish the voie de Vezelay up to Saint-Jean-Pied-de-Port?

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今年(2018年)歩く「ヴェズレイの道」の最終地点サン・ジャン・ピエ・ド・ポールのサン・ジャックの門(世界遺産)への標識。
2014年撮影。

私は、巡礼の道の旅程を組む場合、一日平均、20 km を歩くことにして、計算していました。
今年のヴェズレイの道の場合も、全行程約1,000 km を、一日平均20 km歩くとして、50日。
更に2週間余分を見て、合計64日。これで飛行機の切符を予約しました。
そろそろ出発まで、1か月近くとなりました。そこで、ガイドブック Miam Miam Dodoの地図を見て、具体的に毎日歩けそうな距離を想定して、泊まるだろう町(村)を定めながら、予定を組んでみました。するとどうでしょう!スタートのヴェズレイから、ゴールのサン・ジャン・ピエ・ド・ポールまで、66泊することになるではありませんか!予定していた64日を2日間オーバーしてしまいます!

びっくりして、過去に歩いた実績を調べたところ、次の通りです。

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2014年に歩いた、ル・ピュイの道。
スタート地点、ル・ピュイのノートルダム大聖堂前にて。
2014年5月14日。

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2015年に歩いた、アルルの道。
アルルからサン・ジルへ向かう最初の日。
2015年5月28日。

年度/ 巡礼の道/ 全行程/ 所要日数/ 1日平均歩行距離
Year/Ways/Total distance/Required days/Kilometerage per day
2014 / ル・ピュイの道とフランス人の道 Chemin de Le Puy & Camino Frances / 1,633 km / 73 days / 22 km
2015 / アルルの道とアラゴンの道 Chemin d'Arles & Camino Aragones / 913 km / 43 days / 21 km
2016 / ポルトガルの道 Camino Portugues / 614 km / 38 days / 16 km
2017 / モン・サン・ミシェルの道 Chemin vers Le Mont-Saint-Michel / 544 km / 40 days / 14 km

こうして見ると、一日の平均歩行距離は、最初の2年は、20 kmをクリアしているものの、2016年には、ガタッと落ちて16 km。2014年には、14 kmまでに落ちています。これは、巡礼の道を歩く経験を積んでいるうちに、ただ歩くだけではなく、道中のその時その時を精一杯楽しもうという気持になって、寄り道・道草が多くなったせいだと考えています。
歳のせいで、脚力が劣っていることも少しはあるでしょうが、それよりも、前者のせいだと思っています。
また。2017年には、宿泊にキャンプも考慮し、テントを持参しています。そのため、約2キロの重量オーバーしていることも一因でしょう。

DSC0816616a.jpgポルトガルの道で、2016年に歩いた、ポルトガルの道。
サンティアゴ到着後、モンテ・ド・ゴソ訪問。
2016年7月7日

これまでの実績と同様に、今年の予定を見直すと、次のようになります。

2018 / ヴェズレイの道 Voie de Vezelay / 全行程: 901 km / 所要日数: 64 / 一日平均歩行距離: 14 km

距離を、ガイドブック Miam Miam Dodoに従って正確に計算すると、当初、1000キ kmと見ていたのが、901 kmであることが分りました。それにしても、たっぷり2週間の余裕を見ていたつもりの日程でも、一日平均14 kmの距離を歩かなければならないことが分りました。昨年の実績と同じペースです。
昨年のモン・サン・ミシェルの道を歩いた時、特に容易だったとか、特に困難だったとかという印象はありません。従って、一日平均14 kmであれば、なんとかなるだろうというペースです。

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2014年に歩いた、ル・ピュイの道。
サン・ジャン・ピエ・ド・ポール到着。サン・ジャックの門の前にて。
2014年6月21日。
フランス国内には、次の4本の主なサンティアゴの道が有ります。
トゥールの道
ヴェズレイの道
ル・ピュイの道
アルルの道
そのうち、トゥールの道、ヴェズレイの道、ル・ピュイの道の3本がスペイン国境手前のサン・ジャン・ピエ・ド・ポール付近で合流し、1本の道となります。そして、そこから「フランス人の道」と名前を変えます。
残りの1本、アルルの道だけが、スペイン国内まで入ってから、プエンテ・ラ・レイナという町で、「フランス人の道」に合流します。そして、ここで、それら4本の道が一本の道となります。

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2015年に歩いた、アラゴンの道。
フランス・スペイン国境のソンポール峠(スペイン側)。
2015年6月28日。

最近は、何が何でも、歩き通すという考えはなくなり、日数が足りなくなったら、距離を稼ぐ為に、途中から、電車なりバスなり、なにか他に方法があるだろうと気楽に考えるようになりました。最悪、フライトを遅らせるという手もありますが、手間とコストの関係から、これは、あくまでも最悪の場合としています。

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2017年に歩いた、モン・サン・ミシェルの道。
アヴランシュから眺めたモン・サン・ミシェル。
2017年6月20日。

尚、今年、ヴェズレイの道を歩くと、ル・ピュイの道、アルルの道とを合わせて、フランス国内の3本の道を歩いたことになります。残るトゥールの道は、何年かのちに歩きたいと思っています。
その頃は、一日平均10 kmくらいで予定を組むようになるのではないでしょうか???

フランス国鉄SNCF スト情報 追加

首記に関して、「地球の歩き方」特派員ブログ にスト予定日の情報がありましたので、下掲しました。ご参考にしてください。

地球の歩き方特派員ブログ情報
https://tokuhain.arukikata.co.jp/paris2/2018/03/_sncf4636.html

(以上3月24日記)

私のブログの三人の読者の方から、フランス国鉄SNCFがストの発表をした旨、連絡を頂きました。(三人の方にはお礼申し上げます。)
詳細は下掲「フランス国鉄SNCFスト情報」の通りですが、何しろフランス語です。他のサイトでも、当該記事を探したのですが、詳細はよく分かりません。

Logo_SNCF_2011_svg2018.png
SNCFのロゴ。

今年の4,5,6月の3か月間に、各月12日間のストライキを予定しているようです。地下鉄やバスなども含まれるようですが、これまた詳細はよく理解できません。4~6月に旅行される方は、関連情報に注意したほうが良いでしょう。
私は、5月15日にパリからセルミゼル・ヴェズレイ駅までSNCFを利用しますが、幸いスト実施予定の日からは外れているようです。但し、前日パリ到着日はスト予定日です。CDG空港からのロワッシーバスは含まれないのか?メトロも含まれるのであれば、アウトです。最悪、空港からタクシーを予定します。
(下掲のサイトを見れば、ストの日付だけは分ります。4月と5月は同じ日付で、12日間。6月は、4,5月と異なる日付で12日間の予定になっています。)

フランス国鉄SNCFスト情報:
http://www.linternaute.com/sortir/magazine/1400252-greve-sncf-dates-et-calendrier-complet-des-perturbations-en-2018/

(3月22日記)